石榴舎ブログ 『俳句は自伝』 |                      by Toyokazu Suzuki

今月の一句 <五月>



プラタナス夜もみどりなる夏はきぬ   石田 波郷


 昭和30 年、18歳のとき角川文庫版『石田波郷句集』(昭27・3)で読んで以来、忘れられない一句。初出は「馬酔木」昭和7年7月号。『石田波郷句集』(昭10・11、沙羅書店)所収。作者19歳、単身上京直後の作。初々しい青春の抒情と香気とがにおうばかりだ。立夏の句と限る必要はない。

 松山市郊外西垣生の波郷生家で、郷村時代の夥しい句稿ノートを石田真砂子・さわえ姉妹から拝借したことがある。鬱勃たる闘志が、紙背から立ちのぼってくるような迫力があった。狂気の習作時代が、俳人波郷を確固不抜なものとした。


えにしだや清瀬に黒き波郷句碑   赤榴子


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Category : 五月
Tag : 石田波郷
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